今年の4月から半年間、「広島大学キャンパスことば辞典」の製作に携わってきた。私ははじめ、この辞典を作ることの意味が分からなかった。しかしある日、大学院の博士課程の方とお話をすることがあり、その中で私は「スペ飲み」という言葉を使った。スペ飲みとは<19遊び・娯楽>の所にあるように、大学構内のスペイン広場という広場で飲みをすることである。その方は他の大学から広島大学の院に来られたのでもないのに、「スペ飲み」をご存じなかったのである。その時に私はこの辞典を作る意味を見出した気がする。その人と私たちとは入学した年が5年違っているだけである。つまりたった5年で新しい言葉が出来てしまったのだ。 ことばは時代とともに変化する。文章として書き留められる事が少ないキャンパスことばは特に変化が早い。だからこそ、このような形で残す事が必要だったのだろう。数年後同じような辞典ができたら見てみたいと思う。どのようなことばが生き残り、どのようなことばが消えていくのだろうか。